加工技術事例

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鋳物からリベット構造へ

コストダウンと品質向上を実現

鋳物は、大きさによっても違いはありますが、鋳型を作り、熱収縮が起こるので少し時間をおき、精度出しのために3面加工機で加工をし、削り、穴あけ・ねじ切りなどの工程を経る必要があります。
このため、品物が50個単位でも、鋳物で1ヶ月、機械加工で1ヶ月程度の時間を要します。
大きい鋳物になれば、鋳物の型も大きくなり、それに伴う変形も大きくなるため、更に精度出しの時間を要することになるので、リードタイムも長くなります。

一方、板金+リベット構造なら、実働21日(約1ヶ月程度)で製品にすることができます。

写真の製品は、職業訓練法人アマダスクール主催の「第13回 優秀板金技能フェア」で日刊工業新聞社賞を受賞した製品です。
多摩電子が以前より取り組んでいる、「 鋳物構造品の板金化 」というテーマを追求していく中の、ひとつの成果が本製品です。

特徴

板金組み立て方式の採用によるコストの大幅な削減
溶接構造で発生する「歪み」の回避による品質向上
リードタイムの短縮
生産性の向上による短納期要求への対応
在庫ゼロ化の実現

等々が挙げられます。
リベット構造にした写真の商品を例にすると

箱の加工費用は1/3にコストダウン
リードタイムが1/2に短縮
在庫リスクが減少

となり、かなりコストや納期に違いが出るのがわかります。

溶接からリベット構造へ

「より早く、より安く」リベット構造で製作するために図面化して提案致します

板金加工の中でも、フレーム構造の製品はいわゆる「製缶加工」に分類され、アングル材等を組み合わせた「溶接構造」が一般的です。写真の製品は、従来ではほぼ全ての箇所について、溶接構造となっていました。
そこで、多摩電子では主要な接合部に高強度リベットの使用をご提案。大幅に構造を変更した結果、フレーム部分については、

溶接加工がもたらす「歪み」の減少による、製品精度の向上
従来品と比較して、組み立て時の精度維持が容易に
生産コストの削減と、リードタイムの短縮

さらに扉部分については、処理鋼板に塗装処理していた物を、塗装鋼板であるPO(ポリオレフィン)鋼板を使った加工に切り換える事で、

塗装費用の「ゼロ化」
リードタイムの短縮

を実現しています。

欲しい形をより早く・より安く

溶接で製品を製作すると、どうしても溶接歪(ようせつひずみ)ができ、変形を修正する作業や溶接部分の仕上げ作業に時間とコストがかかりますが、リベット構造にすることで、修正や仕上げ作業の時間をカットすることができます。
ただ、リベット構造での発注を行う際にはそれなりの知識が必要になってくるため、ハードルが高いのが現状です。
当社では、「より早く、より安く」製品を完成させるために、リベット構造で製作するための提案をさせていただいております。
完成形のイメージを教えていただければ、当社で図面化してご提案させていただきます。
(仕様、台数によっては従来構造のほうが安価で早い場合もございます。)
ご検討中の案件等ございましたら、少ない台数でも構いませんので一度当社にご相談ください。

塗装レスの材料の活用

環境にやさしい素材を使いながら、コストダウンとリードタイムの短縮に努めます

精密板金加工において、外装関係、特に人目につく部分の製品は、「通常材で加工」→「塗装仕上げ」という流れが一般的です。
この流れでは、自社に塗装工場を持たない場合は塗装工程が外注になってしまい、リードタイムのコントロールが難しくなります。又、外注費の発生によるコストの増加も懸念されます。
当社では、「PO鋼板」を積極的に活用しています。
外装関係品を工夫することで、リードタイムの短縮とコスト削減を実現しています。
また、当社では塗装レスの材料を使用する際、部品の取り付けに早い段階から「プロジェクションスポット溶接」を採用し、品質の向上と時間の短縮にも努めています。

PO(ポリオレフィン)鋼板は、廃棄、焼却時に塩ビ鋼板で問題とされた「塩素ガス」が発生しないため、環境にも配慮した製品でもあります。

プロジェクションスポット溶接

先駆けの技術 プロジェクションスポット溶接

プロジェクションスポット溶接とは、いわゆる「塗装鋼板」の裏面などにパーツを溶接する場合に使う技術のことです。

通常のスポット溶接では対応が出来ないため、表に傷ができるというデメリットがありました。しかし、このプロジェクションスポット溶接では、

部品にプロジェクションと呼ばれる突起を出し、その部分のみに電気が集中して流れるようにすることで熱影響を最低限に抑えることができる
片面のみでの溶接が可能なので、表面に傷がつかず綺麗な状態を保つことができる

という特徴があります。

プロジェクションスポット溶接に関しては、長く蓄積した技術があり、他社よりも高品質の製品を製作し、ご提供することが可能です。プロジェクションスポット溶接の他にも、さまざまな溶接を承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

曲げ・溶接一貫生産

 

 

単発、個数が少ない製品に関しても、トータルサポート致します

「提案型のものづくり」を基本として、さまざまな精密板金加工に挑戦する多摩電子では、溶接構造品についても万全の体制で取り組んでいます。
写真の製品は、抜き、曲げ、溶接、カシメ、シルク印刷等の様々な工程を経て、完成品となります。

1度きりの製作や個数が少ないものに関しては、リベット構造にするよりは溶接で行ったほうが、安く短期間で製作することが可能な場合もあります。
当社では、リベット構造に置き換えられない製品に関しても、ご希望通りに製作が可能です。
また、溶接に関しましても、色々な素材の溶接に対応しています。

各工程のスペシャリストが、お客様がお望みの製品を理想の形で実現します。
単発や個数が少ないものに関しても対応可能ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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製品の量産化することを検討したい
素材の変更も視野に入れてコストダウンを図りたいなど
板金に関する事でしたら何でも気軽にご相談ください。

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